砂の城:日本

******KENNKYUUSHA 古藤 晃氏の書かれた著書の中の「日本論」に、この様な
文章がありますので、ご紹介します******

最近の日本では、銀行や証券各社、さらには一流デパートなどによる一連の不祥事や、甘い蜜に群がる政治家たちのお粗末ぶり、旧態依然たる「お上」意識に安住し、
自分たちの保身にのみ熱心な官僚機構など、一般の日本人から見てもうんざりする
ことが多い。こうした体質をかえようとする動きもあるにはあるが、いまだ主流とは
なり得ないでいる。日本のそうしたありさまを外から見れば、やはり「日本は異質だ」
という思いが生じるのは、無理からぬことかもしれない。
不正や特権構造に率直に
怒りを表さぬ大多数の日本人
に、民主主義の本質をいまだ理解していないのでは
ないかという、つまり近世から近代を経て現代に至る過程で西欧文明が獲得した
価値観を共有していないのではないかという、ある種の不気味さを感じているかも
しれない。そして、こうした日本異質論に基づく否定的な対日観はアメリカやヨーロ
ッパだけにとどまるものではない。かつて日本の軍国主義に踏みにじられたアジア
諸国にまでひろまっている。いまや日本は、日本国憲法の前文にあるように「国際
社会において名誉ある地位を占める」どころか、世界で嫌われている国のひとつ
にまで成り下がってしまったといえよう。こうした悲しい状況から抜け出し、尊敬され
たり、愛されたりはしないまでも、きちんとした存在と見なされるようになるには、私
たち日本に住む者はどのようにすればよいのか。
               * * * * * * *
「日本が異質だ」と思える現象は、
建築業界の在り方に顕著に表れています。
国が、国民の命を最優先に考え、「偽装建築を許さない!」「被害者を出さない!」
という、揺るぎ無い信念のもとで、政策を遂行してきていれば、今のような惨状には
成り得ていなかったとそう思います。

国会議員も自治体も、旧財閥、ゼネコンなど、業界の顔色ばかりを伺い、業界がまゆを
ひそめるような政策はとらなかった。業界に擦り寄ってきた成れの果てが、今の偽装建築
国家日本ではないでしょうか。
ついこの前まで、「美しい国・日本!」と叫んでいた安倍総理が、舌の根も乾かぬうちに、
今度は、「強い国・日本!」と叫んで、至る所にショベルカーを入れて掘り返そうとしてい
ます。これが、同じ人かと、目を疑わずにはいられません。うしろの経済界に操られ、
まさにマリオネット状態です。
東京オリンピックに間に合わせんが為に行われた突貫工事や老朽化によって、48年後
の今、数えきれない程の危険箇所が指摘されているにも関わらず、国は、更にまた新し
いものを作ることに余念がありません。
新しいものを作る事だけに予算が組まれ、予防、修繕の費用は、目立たない、言わば
舞台裏の工事・・地味なだけに、後回しにされ続けてきました。
国民の命を守る為に、予防・修繕がもっと重要視されるべきなのに、幾度も繰り返される
自然の脅威を教訓として、そこから学ぼうとしない傲慢さ・・それを、土木・建築の専門家
と呼ばれる人達でさえ、声高に叫ぼうとはしない。
「日本は異質」、その結果が、現状なのです。
大きな地震、大きな災害に耐え、親から子、子から孫へと確実に引き継がれていく堅牢な
家を建てる・・・その為に、今の何を?どう変えていかなければならないか?司法・立法・
行政が基本に立ち返って考えるべきです。
その為には、旧財閥、ゼネコンに阿る体質を、断ち切らなければ、何事も始まりません。
観光国日本にふさわしい国にするには、いつ崩れるかわからない、「砂の城」であっては
いけないのです。

プロフィール

kekkanzyuutaku

Author:kekkanzyuutaku
欠陥住宅を建てて逃げた茅ヶ崎市の清水建築工房の社長を追っています。御存知の方はお知らせください。

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