「逃げたGPライダーを追え!!」 7 限りなく報われない努力

限りなく報われない努力!!

上棟は10月2日になった。
しかし、この時点でも出来ていた設計図は「間取り」と「外観」だけ。
その段階で工事に入り、3か月で仕上げると清水建築工房は客に約束した。
清水建築工房の設計士のMは、打ち合わせの際に、記録を残すことをしなかった。
打ち合わせと言うのは、記録を残し、その打ち合わせの記録をお互いに確認し合いながら進めていくものだが、そんなことは知らなかった。
施主と確認し合うことも無かった。
設計図は無い。
監督も居ない。
そんな現場で、大工達は困り果て、右往左往するばかりだった。
そのシワヨセが、全部、施主にきた。
大工は何でもかんでも、施主に直接聞きに来る。
出来上がりのイメ-ジを、現場で施主に書かせ、客に口頭で説明させながら工事を進める。
客が書いた手書きの紙を貼り付けて、大工はそれを見ながら、工事を進めて行く。
行き違い、トラブル、やり直しの連続だった。
客は、毎晩のように夜遅くまでイメージの図を書いて、大工に渡した。
DSC01296小 
                                     施主が渡した図


仕事を終えて帰ってから、夜遅く現場に行って、メモを貼ることもあった。
しかし、素人の客に細かな寸法など、合わせることはできない。
清水建築工房がこちらのイメージを設計図に落として、それを客に投げ返してくれるはずと思っていた。
そうして欲しいと言っていた。
しかし、そんなことはする気が全くなかった。
やっているうち、寸法が合わなくなる。
それは、客の責任になった。
ああ言ったではないかと客を責めた。
客の言うとおりやっただけだと。
客は、イメージを伝えてくれと言われて、図を書いてみせただけではないか。
どのように寸法を合わせるのかは、清水建築工房が設計してやるべきことだ。
きちんと設計をして、それを客に投げ返し、これでいいのかと打ち合わせをしてからやるものではないか。
素人が書いたイメージ図を、大工がそのままやっていくなどというのは、おかしい。そんなやり方は、ありえない。
しかし、何度願っても、言うことを聞かない。
一度は、社長が現場で客を大声で怒鳴りつけた。
途中で寸法が合わなくなったのを、客の妻のせいにした時だった。
奥さんに言われたからそうした、などと客の妻のせいにした。
妻が怒って自宅から飛んできて、私がそんなことを言ったというのと社長を問い詰めると、社長は『現場でその都度決めていくのが、地元の工務店のやり方だ、資金はどうなっているんだ』と、客夫婦に向かって恫喝したのだった。
客に、大工達の前で大変な恥をかかせたのだった。
契約前の社長の顔は、もうそこには無かった。
すんなり金を払う客は<良い客>、すんなり払わない客は<悪い客>、それによって彼の客に対する態度は変わるという二面性を、客は見た。
何か、したたかな、もう一つの裏の顔が見えたような気がした。

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Author:kekkanzyuutaku
欠陥住宅を建てて逃げた茅ヶ崎市の清水建築工房の社長を追っています。御存知の方はお知らせください。

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