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欠陥住宅を建てた者の責任・・・その1 契約上の責任

これまで、欠陥住宅によって苦しんできた方々が闘って、裁判で勝利を勝ち取ってきました。
特に最高裁の判例ともなれば、後の下級裁判所の判断を拘束することになりますから、重要です。
そこでちょっと欠陥住宅に係わる最高裁判所の判例を整理したいと思います。


私たちが物を買うとき、例えばリンゴを買って腐れて食べられなければ、別の物をくれということができます、つまり買った物に傷があれば傷の無い物をくれということができます。
なぜなら、誰も食べられないリンゴを買う者はいません、傷のついた物を買おうとする者はいません。
食べられるリンゴを買おうとしている、傷のない物を買おうとしている、それなのに食べられない、傷のある物を渡されたのでは、契約の目的を達していない。
つまり、契約が履行されていない、だから再履行させることができるのです。食べられるものを渡せ、傷の無い物をよこせということができるのです。

まして、建物は、リンゴなどとは比較にならない何千万円もの高価な物です。
これに瑕疵があるなら、瑕疵のない物を建て直せといえないのはおかしいですよね。
そう思うのですが、民法ではそうなってはいないのです。
確かに欠陥のある住宅を引き渡したのでは、債務を完全に履行したことにはなりません(民法416条)。
しかし、民法では建物に瑕疵があった場合には、建て直せと言うのではなく、瑕疵の補修請求をしろ、つまり直せと言えといっているのです。
しかも、瑕疵が重要なものでなく、補修費用が過分にかかる時は、直せとすら言えないというのです(民法634条)。
また、契約の解除もできません(635条但書)

何故なんでしょうか。
その趣旨は、請負人にとって過酷で、社会経済的に大きな損失になるからと言われています。
請負人が、建て直したり、建てている途中で契約を解除されては、請負人にとって酷だというのです。
社会経済的に大きな損失とは、せっかく建てた物を取り壊すのはもったいないという意味でしょうか。
この規定があるために、後で何か言われても、手直ししますとか、もう直せない部分なのでと言ってごまかせばいいと、請負人は瑕疵があっても、どんどん作業を進めてしまうのです。
そのため、欠陥に欠陥を重ねた、後では補修しようもない欠陥住宅ができあがってくるのです。
この規定は、開発途上期の日本の土建業者を保護してきた悪しき規定と批判されるべきではないでしょうか。
少しでも瑕疵があれば建て直しと言われることもあるとすれば、請負人は、注意に注意を重ねて、作業を進めていくことでしょう。
欠陥で、危なくて住めないような建物をそのままにしておくこそ、社会的に大きな問題であって、決して社会経済的な損失とはいえないはずではないでしょうか。

そのことに裁判所も気づいたのです。
平成14年9月24日の最高裁判所の判例は、建て替え費用相当額の損害賠償を認めたのです。
つまり、建て替え費用相当額の損害賠償を認めれれば、建て替えさせるのと同じことになるのです。
「請負人が建築した建物に重大な瑕疵があって建て替えるほかない場合には、当該建物を収去することは社会経済的に大きな損失をもたらすものではなく、また、そのような建物を建て替えてこれに要する費用を請負人に負担させることは、契約の履行責任に応じた損害賠償責任を負担させるものであって、請負人にとって過酷であるともいえない」
と明確に述べています。

欠陥住宅は建て替えを要するような物がほとんどではないでしょうか。
どこかに瑕疵が有る場合、必ず他にも瑕疵があるのが通常です。同じ施工者の手によるのですから、同じようなミス、手抜きをどこかで必ず行っています。
ですから、調査が大事になります。
徹底的に建物の隅々まで調査することが必要になります。
そして、施主が建物の瑕疵の主張立証した場合には、施工者は、このような工法で補修すれば建て替えなくても大丈夫だということを立証する責任があるというべきではないでしょうか。

プロフィール

Author:kekkanzyuutaku
欠陥住宅を建てて逃げた茅ヶ崎市の清水建築工房の社長を追っています。御存知の方はお知らせください。

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